2011年1月15日土曜日

鑑賞

アルドリッチ監督「飛べ!フェニックス」機体のトラブルで砂漠に不時着した双発双同機、航路から大きく外れたため救援の見込みは無い,乗員の飲料水は10日分。飛行機から離れれば屋根も無い熱射地獄、歩いて脱出を試みる者、死んでいく者、焦りと疲労困憊の中、ある男が無事なエンジンとボディを使う単発機への改造を提案する。成功するか分からない,労働すれば喉が渇くが、じっとしててもただ死を待つのみ。こうして残った者の希望をのせた決死の機体改造作業が始まったのだが・・・
観た人には分かると思いますが,後半に判明する事実に思わず脱力のジェームススチュワート、リチャードアッテンボローが切なすぎる。ちょっとニヤッとしてしまったけど。こういう極限状況を演り過ぎずに魅せるってのはグレートアクターだよな。「ミズーリブレイク」のマーロンブランドは凄かったな〜,なにしろ気色悪いの。妙に生々しいから。あのキャラが、ああなったのはマーロンだからだよな。凄いオリジナリティー、だから気色悪いの、いい意味で。
脱線したけど「飛べ!フェニックス」ラストは残った乗員達と同じ気持ちでチカラが入ってしまいます。是非観てみて下さい。
サムメンデス監督「レボリーショナリーロード」,舞台は50年代、人も羨む洒落た夫婦は,実は息詰まっていた。生活の為の仕事に甘んじてる夫を愛せなくなっていた妻は「パリに行って新生活を始めよう!私が働くから,あなたはゆっくり自分のしたい事を見つければいい」と提案する。二人は愛の再建の為にパリ行きを決めるのだが・・・反骨精神の監督さんですね,好感がもてます。この愛のすれ違いぶりは現代劇では見慣れた感がありますが,舞台が50年代となると嬉しい違和感。一様にリッチに見えた時代にも歪みは生じる。ニコラスレイの「理由なき反抗」なんて当時は新しかったんでしょうね。世間体を取り繕ってばかりの家庭に居場所が無くて,はみ出してしまうキャラクターをジェームスディーンが演りました。劇中の大人達のふがいなさとは対照的に,いわゆる不良達は本気の逃げない姿勢にお互いを認め合います。
「レボリーショナリーロード」妻の役名がエイプリルで,パリでの新生活を夢見る。と,昔観た「幸せはパリで」原題は「The april fools」を思い出しました。ジャックレモンとカトリーヌドヌーブが家庭がある身でありながら,恋に落ち,パリへの逃避行を約束し,その顛末をハラハラドキドキと描いたロマンティックな映画です。このカップルは違和感があって面白いです。ディオンヌワーウィックの歌、バートバカラックの曲も素晴らしいです。と話がポンポン飛びますが。あとは観てみて下さい。
フェルナンド監督「ブラインドネス」これは,日本、ブラジル、カナダの合作ですね。
ある日突然、目が見えなくなるという奇病が都市に蔓延し・・・という話。俺がひとつ気になったのは、ジュリアンムーアとアリシーブラガと木村佳乃が 幸せいっぱいにシャワーを浴びるシーン。ジュリアンとアリシーはおっぱい丸見えです。木村さんのおっぱいの前には美術さんが作った障害物があって、うまい事見えないようになってるんですよ。何か不自然なんですよ。あと、嬉しそうに雨に打たれるシーン。これもあのキャラなら脱いでますよ、他のキャラは脱いでるのに。映画を観てて政治的なチカラを感じるのは、最悪だよな。それだけにジュリアンとアリシーを讃えましょう!何のこっちゃ。

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