2011年3月30日水曜日

昨日は

あるアクセサリー作家(僕の恋人)の展示会に行ってきました。自分の内を探って導かれると、それに即した素材を自在に扱い 想い描く形にしていくようです。ある時は、日常的に目にするモノを使い、またある時は 昔は何かの役に立ったであろうパーツを使い。いずれにしても思いもよらない形で息を吹き返しています。会場はビンテージショップの奥の一角という事もあり、アクセサリーのシュールな演出の展示に しばし日常を抜けれました。
手作りの温もりが感じられる良い作品達でした。
自分の世界を世間に発表するのは、嬉し恥ずかし・・・じゃないですか?俺はそう。そしてそれを続けていける人は一握りだと思います。だから応援してます。


その後、映画のレイトショーに。エレインメイ監督「マイキー&ニッキー」を観に行きました。
ザラッとした質感とカサベテスの顔、ハードボイルドかと思って観てると・・・随所に笑えるところアリ。組織を裏切ったニッキー(カサベテス)は近所のホテルに隠れてキンキンにナーバスになって、同じ組の幼馴染みのマイキー(ピーターフォーク)に助けを求める。けどそれにもキンキンなんですよ。
マイキーすら疑ってるの。って書いてるけど当たり前ですよね、マフィアだから。
組織から逃避行するうちに見えてくる二人の関係性。過去、愛憎。それをキャラクター同士の無邪気なやり取りの中で魅せるんですよ。カサベテスのキャラは、あらゆるシチュエーションにおいて最もサイテーな尊厳のかけらもない態度をとります。全てぶち壊して回るんですよ。そんでいい歳したおっさん二人が小学生みたいなけんかして、醜さ丸出しで。観てて「チクッ」と刺さってくるんですよね。心の奥の封印したいモノをズルズルと引きずり出されるような感触。六本木のシネビバンで初めてカサベテスを観た時と同じ「チクッ」でした。キャラクターがカッコ悪いんですよ、我々と同じように細かい事にこだわってくよくよして。生なましくて。こういう映画が今観たかった。これは古びない芸術。あとはこれを感じれる人を絶やさない事ですね。芸術ってそうでしょう?自分と遠いものじゃなくて、むしろ自分に立ち返れると幸せを感じれるものである筈だから。


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