2010年12月22日水曜日

ただ一度会っただけなのに

忘れられない人。
昨日、アトレの有隣堂で手にした本をめくってると その名前を見つけました。杉山晋太郎さん。

舞台は昔々、俺とバンドをやってたベースの淳がある日 興奮して告げました「凄い事が分かったったい!あの 世間を騒がしとうバンドのベーシスト親戚の兄ちゃんやった!晋ちゃんやった!」「マジね!?仲いいとね?」「なあ東京に会いに行こうや!!」
俺らはドラムの浩志と三人で東京に向かったのでした。高二の終わりかな,ラフォーレ原宿前で晋ちゃんと待ち合わせました(カワイイ)。現れた晋ちゃんは黒いスリムなスタイルでとても不健康に見えて眩しかった。「か、格好良か〜・・・!」皆がそう思ってるのは明らかでした。晋ちゃんは淳だけじゃなく俺たちにも気を使ってくれました。しまいには「家に来る?」と確か高円寺辺りのアパートに招待してくれ、ライブの写真やら音源を聴かせてくれたり。
今でも,ガキ三人の相手は大変だったろうな〜と思い出すにつれ 一生懸命俺らの相手をしてくれた姿が忘れられない。
多感な時に出会った 一陣の風のような人は,とてもシャイで繊細な人だったように思う。晋ちゃん自身は自分の事を「一陣の風」なぞと思うよしもない筈だが・・・
1996年に亡くなったそうです。36歳という若さで。山が好きで,花の写真を撮るのが好きで,穂高に行くつもりの矢先に。
「ああ〜やっぱり晋ちゃんは優しい人だったんだな」と益々好きになった。心よりご冥福をお祈りします。たまには、貴方と会ったわずか一日を忘れずに生きている男がいる事を肴に一杯やって下さい。
                                    シミ

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