2010年3月3日水曜日

ある映画

「抱擁のかけら」という映画を観ました。スペインのペドロアルモドバル監督の作品。オネエマンだろうけど,映画に対する男気(死語?)を感じました
ある脚本家には,封印した過去がありました。或る人物の登場で,その過去が紐解かれて行きます。主演女優との道ならぬ恋。その女優の愛人の激しい嫉妬と老獪な手口で,駄作として葬られたフィルム。過去をたどるうちに蘇る想い。突然の愛の終焉,悲劇,消せない想い。
あとは,是非観て下さい。
とりわけ印象的だったのは,愛を失い盲目になった男の初めての外出のシーン。よちよち歩きの男は,海を見るのは初めてだとはしゃぐ小さい男の子を監視役に,海辺に取り残されます。小さい男の子は はしゃいでいますが,全てを失った男は なす術を知りません。
嗚呼〜なんて詩的な 海,空 青。

ヒロインは,ペネロペクルス。か〜なり良い女優。ただそこに居るだけで,ドラマを感じさせる。現存で特別な存在だと思う。


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